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Migrants interview 移住者インタビュー

自分たちの店をやりたくて選んだ場所

加藤泰さん・純代さん夫妻

加藤泰さんは岐阜県出身。結婚のタイミングで純代さんの出身地である倉敷へやってきました。
夢であるチョコレート屋開業を目指して二人で活動中です。

移住時の年代
20代
家族構成
夫婦
移住スタイル
Iターン Uターン
移住時期
2017年

結婚を機に倉敷へ

2017年から倉敷に住んでいる加藤泰さんと純代さんのご夫婦。泰さんは岐阜県出身、純代さんは倉敷出身。2人は京都のチョコレート屋で同僚として知り合い、2016年の秋に結婚しました。その店はチョコレートを手作りして販売しているところで、2人もいつかは自分たちの店をやりたいと思っていたそう。そして、結婚の話が出たころから、いずれはどちらかの地元に住みたいと話をしていたそうです。

泰さん「お店をやるんだったら倉敷の方がいいんじゃないかと思いました。移住前に倉敷には何度か来たんですが、ほどよく街で、町並みも綺麗だと思いました。あと、岐阜は周りに海がないのですが、倉敷は海が近くて魚がおいしいかったです。果物もおいしいですね」

移住後、泰さんは地域おこし協力隊として、美観地区にあるゲストハウス『有鄰庵』が運営するスイーツカフェ『はれもけも』で働いています。「チョコレート屋を始めるまえにケーキ屋やレストランで働くことも考えたのですが、人脈を広げたいと思ったので地域おこし協力隊として働くことにしました」と泰さん。協力隊としての任務は、高梁川流域のフルーツなどを使ったスイーツを作ること。スイーツの開発と製作、さらに店舗の運営業務を日々行っています。

チョコレート作りのこと

地域おこし協力隊の任務と並行して、2人はチョコレート作りも始めています。ブランド名は「SUN CACAO」です。「カカオ豆のペーストと砂糖と生クリームだけで作る、すごく純粋なチョコレートです。豆を焼いてくだき、皮を取り除いてペーストにしていくので、完成までには何日かかかります」と純代さん。その工程では音や匂いが出るのですが、周囲に住宅などが建て込んでいないため、良い環境でチョコレート作りができているそう。食べてみると、後口がよくてフルーティー。上品な甘さでとてもおいしいです。
泰さん「豆の産地や種類によって味が変わるんです。そのチョコレートにはインドネシアの豆ときび糖だけで作っています。一般的なチョコレートはカカオバターを使っているんですが、うちでは使っていないので豆の香りがダイレクトに出ます。あと、滑らかにする工程の中で揮発性の香りが飛んでいくのですが、その工程を通常の半分くらいにとどめて香りを残しています」

素材を吟味して工程を工夫し、理想の味と香りのチョコレートを作っています。いずれは店舗を構えるという目標はありますが、今はイベントと通販での販売と、原料としての卸を中心にしていくそう。「カカオ豆からチョコレートを製造する店のことをビーントゥバーと言って、東京を中心に各地に増えてきています。でも、高級志向のところが多くてなかなか買いにくいイメージがあります。うちもまだちょっと高いけど、少しは手軽に買いやすいものにしたいと思っています」

倉敷での生活

倉敷に住むことに決めたとき、不安なことは何もなく、それどころか楽しみに思っていたといいます。住み始めた今一番楽しみに思っているのは、2018年に生まれたお子さんの成長。純代さんは「倉敷に来て材料屋で働きはじめて、現在は育休中。この先、子育てをしながら働いて、チョコレート屋もしてという生活をどのくらいうまく進められるかが不安ではあります。でも楽しみです」と言います。

倉敷での生活について聞いてみると、「生活面でも倉敷は暮らしやすいと思います。街と自然の距離が近いので、街に用事があればすぐすませられるし、自然の中に遊びにも行ける。野菜が直売所で買えるのもうれしいです。あと、美観地区で働いていて思うのは、倉敷は街から人が引くのが早い。だからそこで働いている人の勤務時間もわりと短いので、仕事も家庭での生活も両方充実できるんじゃないかと思います」と泰さん。穏やかな笑顔から、生活の充実ぶりがうかがえました。チョコレート屋をはじめ、やりたいことはたくさんあるという2人。どのように倉敷で夢を実現していくのか、とても楽しみです。

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