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Migrants interview 移住者インタビュー

「好きなこと」を追求してたどり着いた場所。充実した今の日々。

福川 太郎さん

高校時代からGジャンが好きで、「自分でGジャンを作ってみたい」と聖地・児島へ。現在はオリジナルブランドを立ち上げ、倉敷で活躍中です。

移住時の年代
30代
家族構成
単身
移住スタイル
Iターン
移住時期
2017年

Gジャン愛から倉敷への移住を決意

茨城県出身の福川さんは、東京で働いていました。以前からデニムに興味があった福川さんは、「児島ジーンズストリート」に何度か訪れたことがあり、2016年に「国産ジーンズ発祥の地」である倉敷市児島の「児島産業振興センター」で行なっていたジーンズ縫製実践講座に参加。このことをきっかけに、「自分でGジャンを縫いたい」という思いが高まり、2017年8月に児島地区に単身移住しました。

移住から間もなくして、Gジャンに特化したオリジナルブランド『ダンジョデニム』を立上げ、企画、デザイン、パターン、縫製、販売まですべてを個人で行なっています。さらに、倉敷市の大学や高校等の授業で起業や移住の体験談を紹介する講師としても活躍する福川さん。
『ダンジョデニム』は、年齢性別問わず誰もがスタイリッシュに着こなせるデザインが特長で、一着ずつ福川さんが手作りしています。

福川さんがGジャンの魅力に魅了されたのは高校時代。「憧れの先輩がGジャンを着ていて。それがなんとも格好よかったんです。それから私もGジャンの虜ですよ。高校の卒業式と大学の入学式、卒業式にもGジャンで出席したくらいです。着続けていくうちに、『いつか自分の理想のGジャンを作ってみたい』と思うようになって…」と話す福川さん。『もっとこんなデザインのGジャンがあったらいいのに』と、アイデアが貯まってきて、自分で生地を選び、型紙を作り、裁断して縫製して、実際に着用して改良して…。

なんと、デニムの色落ちを調べるためにジーパン&Gジャンスタイルで東京タワーから児島駅前まで42日間かけて歩いた経験もあります。その旅の途中に、美観地区のゲストハウス『有鄰庵』で出会った人から、素人でも講座を受けながらジーパンが1本縫えるようになる「ジーンズ縫製実践講座」のことを聞いたのだそうです。翌年にその講座に参加して手応えを感じ、東京での仕事を辞めて児島での起業を決断しました。

児島で新たなチャレンジ

福川さんが新事業の拠点を置いたのは、「倉敷市児島産業振興センター」。倉敷の地場産業を多角的にサポートする施設です。大きな柱となる事業のひとつに「インキュベーション」があり、デザイナー・クリエーターを目指す人たちの起業・創業期を支援すべく、オフィスとして使用できる空間を用意。また、インキュベーションに入居すれば、工業用のミシンや裁断、アイロンなど本格的な設備が整ったワークスペースも自由に使用できます。

服飾に関しては素人同然からスタートした福川さん。「恵まれた環境で、私は周りの方々に縫製を教わったり独学したりしてここまできました。今、全国でも活動が活発になってきている『ものづくり』ですが、倉敷には活動の場所や機会が多いのもありがたい点です。また、児島エリアには制服やデニム関連業者も集中していて、『デニム』という世界共通語がブランド化しているわけですから、その環境に入り込めば流れはスムーズかもしれません。繊維に関する業者がこれだけ集まる自治体は全国的に見ても稀だと思います。仲間もたくさんできました。デニム好きにはたまらない場所ですよね」。

現在のオフィスは原則3年の使用期間という条件があるので、福川さんは今後、倉敷市内に新たなオフィスやワークスペースを設けて、さらなる活躍を目指します。
「児島駅周辺には、現在使われていない立派な建物が点在しています。そこを活かして、児島の活性化につなげていけるといいなとも考えています」。

倉敷に来て変化した暮らし

東京では満員電車で毎日片道2時間かけて通勤していた福川さん。倉敷に来てからは通勤ストレスから解放されて、ゆったりとした時間が得られたそうです。「朝もたまに自宅近くの海辺を歩いて、自然を感じながら徒歩数分の距離を通勤しています」。

出身地の茨城県以外にも東京、千葉、埼玉、北海道(札幌)とさまざまな地での暮らしを経験している福川さんは、倉敷のことをこう話します。「40万人以上の中核市であるため、ほどよく都会的な部分と田舎の部分が共存している街ですね。近所にスーパーやコンビニ、病院となんでもそろっていて生活しやすいうえに、児島には山・海があり、自然も豊か。地震も少ないです」。
さらに続けて、「倉敷はさまざまな地から訪れる人を温かく迎え入れてくれる場所です。人も優しい。景色の美しい場所もたくさんあります。瀬戸内海の多島美もぜひ見てほしいです。特に私が好きな場所は、瀬戸内海を望む丘の上(王子が岳)にあるカフェ。休日にのんびりと癒しの時間を過ごしています」とも語ってくれました。倉敷の住み良さを実感する福川さんの充実した暮らしぶりが伝わってきました。

「移住を考えるなら、まずは旅行で来て、1週間ほどゲストハウスのように宿主や地元の人とコミュニケーションがとれる宿泊施設に泊ってみることをおすすめします」と、これから倉敷への移住を検討している方へのアドバイスもしてくださいました。

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